2009年05月31日

月村奎 「ビター・スイート・レシピ」 感想


【中央書店コミコミスタジオ】

◆内容紹介◆

一年近くひきこもりを続ける健太。亡き祖母の住居兼店舗で、現実逃避にレース編みをしてひとり、暮らしている。
そこへある日、宇佐見という男が訪ねてきた。長くシャッターを降ろしたきりのこの店で、焼菓子専門店を開きたいというのだ。店を貸すことになった健太は、夢と希望に満ちた宇佐見のペースに巻き込まれるうち、彼に惹かれている自分に気付き…?
ほんのり苦くてほんのり甘い、ラブ・アソートメント。

◆感想◆
なんだか今日、異常に蒸し暑いですよね・・・・・・梅雨?嫌だーーー
カラッとしてればいいんですが。

日曜だというのに部屋に籠もり、「ビター・スイート・レシピ」を読みました((

キャラクター・・・・・・特に宇佐見が可愛らしかった!
くだらない冗談を言ったりする様子が特に。また、優しい人でよかったなー。健太の気持ちがほぐれていくのも納得いきます。
ちょっとわざとらしいかなって感じはしましたが、健太の気持ちを解すためだと思えば不自然じゃなかったですし。

引きこもっている健太が、宇佐見によって次第に前向きに変わっていく過程が丁寧に描かれていました。自分から努力して前向きになろうとする健太を、周囲の人間が支える。そんな構図。
親からの期待が大きい中、唯一気を許して接することが出来た祖母の死が引きこもりの原因なのですが、なんだか分かるような気がする。結局、心の支えを失った状態とも言えるわけで。
一度堕落してしまうと、やり直そうと思ってもやる気が起きない、何もしたくない・・・・・・作品では引きこもりを題材に描かれていますが、結構身近なところでも、そういう悪循環ってありますよね。一度甘えてしまうと、流されてしまう・・・・・・
それを宇佐見が救う。救うと言っても、それとなくどうすればいいか示したり、健太の自発性を煽るようなやり方。先生みたいな(笑)

引きこもりキャラって基本的に嫌いなんですが、健太はそんなに嫌いじゃなかったな。引きこもってることに対外的な原因を求めるんじゃなくて、ドンドン落ち込んでいくタイプだったからなのかも。うーん、それはそれで嫌いなんだけど・・・・・・。
不思議。たぶん、「うじうじ」してる様子を前面に出す書き方じゃなかったからかな。描き方の問題だと思います。
サブキャラクターも、根っからの悪人みたいな人はいなくて、それぞれ一癖も二癖もありながら、根はいい人ばかり。
相変わらず月村さんの書かれる女性キャラが好きです!なんか、いい味出してる。
さっぱりしている人って好きです〜。
他に、宇佐見が「俺はゲイなんだ」的なことを健太に話すとき、思わず「えっ!」とか言ってしまいました。家の中でよかったぁ〜・・・・・・
ホント、びっくり。ノンケ同士のカップルよりゲイとノンケのカップルの方がしっくり来るから好きなのですが。
宇佐見は朗らかで快活、兄みたいな感じのキャラクターですね。爽やか好青年。家庭事情が気になる描写があったのですが、描かれていなかったので少し残念。妄想で補完します。

なかなか暖まる作品でした。
後、月村さんの作品にしては結構際どい描写もありました・・・・・・本番はなかったですが。全然構わないのですが、そういう意味では少し異色かも。挿絵も凄かったです。
決して厭らしい・・・ネトッとした感じではなかったです。サラッと、可愛らしく描いた感じかな。

タイトルの「ビター・スイート・レシピ」って、作品を読んでみると結構しっくり来ます。
「レシピ」を、人生だとかそういうものに置き換えると、「まぁいろいろあるさ!」みたいな。


この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。